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愛おしくて

「よし、久しぶりに会いに行ってみよう」


フォッコの僕は久しぶりにミュウに会いに行くことにした。


ここからは少し遠いけれど、頑張れば日中にいくことができる。


ということで、早速行ってみることにした。


………


「あ!お久しぶり〜!」


来て早々いきなりミュウが飛びついてきた。


久しぶりの再会がよほど嬉しかったらしい。


「今まで何してたの〜?久しぶりだね〜」


僕はミュウの笑顔を見ると、少し元気をもらえた気がした。


(いつ見てもミュウはかわいいな…僕だけの天使だよ)


「んぅ?どうしたの、そんなに見つめて…」


…気が付くと、ミュウをじっと見ていることに気がつく。


僕は少し恥ずかしくなった。


「あはは、かわいい〜!」


顔を赤くした僕を見て、笑い出す。


その笑い声さえも愛おしい。


ずっといっしょにいたいけれど、そうも言ってられないし…。


困ったものだ。


かと言って、無理に閉じ込めたりする訳にはいかない。


あれこれ考えていると…。


「ねぇねぇ、今日も遊ぼうぜぃ!」


(遊ぶ…?何をして?)


僕は急にミュウが言った言葉を気にする。


「えっとね〜、鬼ごっこかな!」


(鬼ごっこ…)


「君が鬼で,勝ったらミュウを食べて良いんだよ、どう?参加するよね!」


(よし、やろう。ふふっ、楽しみだな…♪)


僕は久しぶりに心がウキウキするのを感じた。


「じゃあ、始めるね〜!」


と、言って、ミュウは森の道を突っ走っていく。


(あ、待って!…は、速い…!)


僕も頑張って後を追いかけるものの、結局こちらがバテてしまった。


「なんだぁ〜、意外と体力ないね」


(う、うるさい…はぁはぁ…)


僕の苦しそうな顔を見て、クスクスと笑う。


「じゃあ、今度は手加減してあげるから…ついておいで!」


すると、前よりかはかなりスピードを落としてミュウは浮かびながら移動する。


このくらいのスピードなら、僕だって追いつける!


(えいっ!)


「わわっ、尻尾をひっぱれなんて言ってないよ〜!」


僕は思わず本能的にミュウの尻尾をくわえて引っ張ってしまう。


どしゃあっ…。


「うぅ…ひどいよ〜」


目を回しているミュウを気にしながら、ゆっくりと近寄る。


「でも、楽しかった!約束だからね、食べていいよ!」


(ふふっ、これが目当てだったんだよね)


ミュウは僕を見つめて、じっとしている。


その姿さえも愛おしくて、僕は思わず飛びつき、頭から呑み込んでいく。


「ん…」


ミュウはおとなしくしながら僕のお腹の中に収まっていき、お腹を膨らませていく。


口には仄かに甘い味が残り、それがたまらなくおいしく感じた。


そして、残った尻尾も呑み込んでしまうと…。


(ふぅ、ごちそうさま)


けふっとゲップをすると、僕はしばしの眠りについた。

16/09/11 15:44更新 / 猫缶
■作者メッセージ
今回はフォッコのvoreです。

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