連載小説
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ビオラ章 後編 凪ちゃん!
「ここからちょっと山を登りますけど大丈夫です?」
メルルちゃんの母がビオラの麒麟モード(勝手にそう呼んでいる)について詳しいらしく角の戻し方を教えてくれるそうなので付いていく。
「「大丈夫」」






この山には見たこともない動物ばかり住んでいた。メルルちゃんに聞くと『鵺』とか『霊獣』とか言われる。驚いたことに何故かビオラちゃんも知っていた。
「ビオラちゃん・・・なんか静かだね?」
「少し警戒していたのですが特に何もありませんね。・・・スタンガンとかいらなかったかなぁ(ボソッ」
今、とんでもない発言した気がする。警戒心が凄い。




山の中腹は広場のようになっていてそこに洞穴と大きめの家が建っていた。
「ただいまですー」
「「おじゃまします」」
「紅茶淹れるから先に客室へ行っててください、そちらを右に曲がったところです♪」
と、説明した後台所と思われる場所へ行ってしまった。

「ここだろうか?」
「だと思いますけど・・・」
ガラガラ・・・
客室(だと思う)の扉を開けると女性が倒れていた。もしかしてこの人がメルルちゃんのお母さん?・・・にしては若すぎないか?何故倒れているのだろう?メルルちゃんの居ない間に熱中症にでもなったのだろうか
すぐにボクはその人の側に駆け寄る
「大丈夫ですか!?」
体を少し揺らすと小さい声で何か言い出す。
「せ・・・め・・・・き」
「何ですか!?しっかりしてください!!」
小さすぎて声が聞こえない
「多分、洗面器って言いたいんだと思いますよ?はい、これ風呂場から借りてきました」
と、ビオラちゃんがその女性に洗面器を渡した瞬間、吐いた。




「助かったー!ありがとー!」
「もう・・・お母様!朝からお酒を飲んではいけないとあれほど言ったのに!ほらほらお客様来てるんですからね、歯を磨いて顔洗って身だしなみ整えてからきてください!」
もっと早く気付くべきだった。部屋が酒臭い。そこら辺に瓶が転がっている。多分ビオラちゃんはそれに気がついて洗面器を取りに行ったのだろう
「もう!しかもなんで客室で飲むんですっ!?」
「だ、だってぇ・・・客人来るって聞いたから一緒に飲もうと思って・・・」
「先に飲むなです!!しかもお客様は未成年です!」
今怒られている人はボクより2つ位歳上っぽい女性の人。外見は大人っぽく上品そうなのに内面は子供の様に無邪気というギャップがある。メルルちゃんのお母さんだったようだ。
「うぅっ・・・2代目恐い・・・洗ってくるよぉ・・・」
ふえぇぇん・・・と泣きながらメルルちゃんのお母さんは顔を洗いにいった。
「・・・僕達何しに来たんでしたっけ」
「その角と髪の戻し方聞きに来たはず・・・というか今思ったのだが・・・お母さん何者なのだ」
あの若さでメルルちゃんを産むのは無理だう。メルルちゃんの容姿が10歳だから・・・お母さん何歳だ?
それに・・・なんというか危険な雰囲気を持った人。ボクの吸血鬼の力が『近づかず関わらないほうがいい』と思う程の危険。
「その・・・お母様は・・・えっと・・・」
メルルちゃんは何かを躊躇っているようだ。小さい声でボソボソとなにか言っている。
「どしたの?2代目」
タオルで顔を拭きながらメルルちゃんのお母さんが入ってきた。
「お、お母様・・・」
「怖がる事はないよ。2代目は2代目のタイミングで2代目の『御主人様』に話せばいいよ。結局いつかは言わなければならないのだから」
メルルちゃんのお母さんはメルルちゃんが何を言いたいのかを察した様子でメルルちゃんの頭を撫でる。
「二人共、よく聞いてね?アチシと2代目・・・メルルは」
彼女は別に特に隠す気は無さそうで、とても楽に言葉を発した。とんでもいことを、平然と。
「日本大神なの」
一瞬意味を知るのに時間が掛かった。
驚き過ぎてリアクションが出ない。
「「・・・・・・えっ!?」」
「あ、決して日本大神とニホンオオカミを間違えた訳じゃないんだよ?掛けたわけでもないからねぇ?次からわっちはイザナちゃんとでも気軽に呼んでくれればいいからさぁ」
なんていいながらイザナさんは笑うけれど、いやいや笑い事じゃない。
「・・・麒麟は古来中国から伝わる四霊獣の1つ。今回は角と髪色(ついでに尻尾)の戻し方を聞きにきた訳ですが日本の神様じゃあ専門外じゃあないんですか?」
ビオラちゃんの質問に対しイザナさんは
「種は誰が蒔いても同じ実や花がつくだろう?それと一緒さ、まあ専門のほうが良い物を作るんだろうけどさぁ。まぁ、わっちが蒔いた種だからさぁ、最低限の世話はしないとねぇ?麒麟のボウヤ」
ずいっとイザナさんが近づくと警戒するようにビオラちゃんが下がる。
「母様・・・メルはそろそろ『迎え』に行ってきます」
「ん、いってらっしゃいな♪気を付けてねぇ?死神が動いてるようだからさぁ」
メルルちゃんは静かに部屋から去っていく。その後ろ姿は何故かとても悲しそうで
「麒麟のボウヤ、コイツを肌身離さず持っておくといい」
イザナさんが差し出したものをビオラちゃんは警戒しながら受け取る。
「これは・・・御守り・・・?」
可愛くデフォルメされた麒麟の飾りがある御守り。
受け取ってすぐにビオラちゃんの髪色がどんどん黒くなって角も尻尾も光となって消えていく。
「それで今のところは大丈夫?そうだねぇ・・・あとは応龍の嬢ちゃん待ちかなぁ。それまで2代目がわっちから取り上げたお酒でも探すかなぁ♪」
イザナさんはそういいながら戸棚や引き出し等あちこちを探し始めた。自由だな、この人
「応龍・・・僕と同じ四霊獣の1つ」
「そうだねぇ、本人は自分の事を青龍だと思ってるみたいだけど結構惜しいとこまで来てるよねぇ?」
青龍と聞いてボクが黙っているわけにはいかなかった。
明太が言っていた。あの子の種族
「もしかしてそれは最中ちゃんの事かい?」
「え・・・!?」
「おぉ、そういえば二人とも知り合いだったねぇ」
ビオラちゃんは驚きを隠せないでいた。
「どういうことですか?うげちゃんが応龍?さっき言っていた『蒔いた種』の意味・・・全て説明してください!」
イザナさんは戸棚をパタッと閉じた後こちらを振り向きニヤリと笑う
「別に隠す気もないからねぇ。暇潰し程度に話してあげるよぉ?ミスト町がどうやってできたのか。わっちが蒔いた四霊獣。この先に起こる出来事。その出来事を起こす敵の存在。全てをね」
16/08/21 03:18更新 / イル
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■作者メッセージ
書きかけですがすみません!!!
3DSからだと一時的に非公開が使えないんでごめんなさい!
8/21追記 何故か個性的な友達を修正。リクエストの方頑張ります

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