連載小説
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狐さんと竜
ここかな?菊予さんの家は
インターホンを押す。「はーい」と大人の女の人の声。
「菊予ですが、要件は?」
「えっと、千奈に言われて来ました」
菊予さんはニコッと微笑み
「あー!寒いでしょ?入って入って♪」
僕を家に入れてくれた


「お邪魔してます」
「?いつの間に居たの千奈ちゃん」
菊予さんも知らない間に千奈も来ていたようだ(家の主人が知らないってすごすぎ)
「今ジュース持って来るからね♪」
菊予さんは冷蔵庫からジュースを出して注ぐ
「というか千奈も来たんだね、一緒に行ってくれればいいのに」
「あなたのそのオドオドした性格直すためにわざわざ一人で行かせたのよ」
ツンと向こうを向く。・・・夢で会ったときとは性格違うような
「ご、ゴメン・・・」
「え!?いや・・・別に」
謝ると驚かれた。もしかして素直に言えなかっただけとかかな?
「ハイ、ジュースどうぞ♪」
なんだか変わった色の飲み物だ少し飲むと
「・・・何て言う飲み物ですか?」
苦渋い、しかし美味しくないわけではない。美味しいわけでもない
「またたびジュース。本当にまたたび入ってるらしくて美味しいって町で評判なんですって♪」
この町で評判?何でこれが評判なのやら。
「千奈どう思・・・!?」
千奈の顔がほんのりと紅くなっている
「またたびってそういえば猫は酔っぱらうってよく聞くよね」
遅い!飲んじゃってる!未成年に(千奈にとって)お酒を飲ませちゃ駄目でしょ!
「槝野ぉ〜・・・♪」
千奈は猫の姿になり僕の手にじゃれたり噛んだりする。さっきまでツンツンしてたのが・・・別人のようだ
「千奈はほっといて・・・と。そういえば挨拶まだだったよね」
そういうと菊予さんが光に包まれて
「じゃじゃーん、狐ー♪」
大きな狐。
「アタイは分かるよね?菊予だよ!お悩み事は何でも聞くよ?」
菊予と聞くよ?をかけたか・・・一気に家の温度が外よりも寒くなる。
・・・僕は身近に危機を感じていなかった
「槝野ぉ〜・・・やっぱりヒヨから聞いたけど美味しい♪」
・・・千奈の顔がさっきよりも赤みを増している。そして
ヒュウウン・・・
「な、何!?千奈?」
「千奈が化け猫姿とは珍しい。」何があったの?」
と二階から竜が。この声は霧嶋さんの奥さんでは?
「またたびジュース飲んでこんなことに・・・」
光が消えて見えるのは霧嶋さんの奥さん(竜)よりも少し小さいくらいの化け猫。化け猫といっても怖いわけではなくかわいい。綺麗な毛並み。
「槝野いただきまーす♪」
ニュルリ・・・
舌が体に巻き付く。猫なのは変わらないようで舌はザラザラとしている。
「ええ!?待って、千奈・・・」
パクン
全身が千奈の口に収まってしまった。
舌が動いて僕を撫でる
ベヂョッ・・・ザリュザリュ
「あぅ・・・千奈ーもう満足したー?」
「まだ口に入れただけじゃない♪味わってないよー」
上機嫌だね。
舌の動きが変わって今度は僕を頬肉に埋もれさせる。プニッとしていて気持ちいい。
「美味しかったよ♪槝野」
やっと終わった・・・
ズル・・・ジュルジュルゥ
「へ!?落ちてる!落ちてるっ・・・」
グブッ、グプッ・・・
飲み込まれたというよりか喉の肉に押し込まれたために嚥下音はなくそのまま落ちていった。

ウニッ、ムニムニ
細いホースのように続いた道をグネグネと壁に揉まれながら進むなか小さな声でありえないような事が頭に響いた。
(槝野だーいすき♪)
「!?」
酔っぱらって思ってもないことをいったのいだろうが。僕も顔が赤くなる。
トプン・・・
静かに胃袋に物が落ちる音が響く
胃袋の壁を手で押してみると
「すごっ!どこまでも沈むよ!」
押せば押すだけ手が壁に沈んでいく。暖かい命の鼓動が伝わってくる。壁にもたれると背中が少しくすぐったい。暖かい空間にいると眠くなってくる。今日だけでどれくらい体力を使っただろう
「二回もたべられちゃったしね・・・」
そして僕はそこで寝たのでした。
13/12/01 22:18更新 / イル
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