とある双子
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- 犯人 -

「My mother’s killed me,my father’s eating me …♪」

「My brothers and sisters are under the table …♪」

「Picked up my bones and then buried them …♪」

と、双子は不気味な歌を歌っていた。


彼らはあの後、ここへ来た。

ここは……イタリアの国旗が掲げられている建物…イタリアンマフィアことヴェロッキオの本拠地だ。

ヴェロッキオの部下たちは双子の運転する車を易々と通し、布に包んだ何かを運んだ…

双子を匿っていたのは……ヴェロッキオたちだった。



ヴェロッキオの部下たちが双子の歌声が聞こえる部屋を覗いて、息を飲んだ。

「テメェたちは一体全体…」

彼らの目に飛び込んで来たのは血生臭い部屋の中で人間の姿のままバラライカの部下に

食らいついて咀嚼している双子だった…

「何って…“おやつ”を食べてるの…お着替えもしなきゃね。血が乾いてもう着れないわ。」

「ボスは怒りでロブスターみたいな色になってる!部下を拐ってランチバイキングにしろと誰が言った⁉バラせと言ったのはイヴァンの女狐だけだ!」

そう言うとドアを勢いよく閉めて去っていった。

「アイツらなんなんだ⁈…イカれてるなんてレベルじゃねぇ…ありゃ病気だ…」

そう言った男はあまりの衝撃に嘔吐してしまっていた。

「くそっ、“掃除屋”も呼べやしねぇのに!」

部下達はボスのヴェロッキオの部屋に入った。

「どーなってやがるんだ、ちきしょう!あの女狐だけ殺ればいいものを、余計な死体ばっかこしらえやがって‼」

ヴェロッキオの狙いは町の支配者になることだった。

その為には、町の覇権を握っているバラライカが邪魔であった。

彼らは双子を利用してバラライカを消すことが目的だったのだ。

「ボス…もう、ここら辺で終わりにしちゃどうですか?」

「何だと⁉」

「い、今なら町を荒らしたイカれ野郎を俺たちの手で片付けたことができます!波紋を起こさずガキどもを始末するなら、今だ…」

カチャ

ヴェロッキオは拳銃のハンマーを起こしてその部下の額に向けると、躊躇なく引き金を引いた。

「今、どうにかしなきゃな、俺たちは終わりなんだ‼」

双子は部屋で着替えをしていた。

「ねぇ、姉様…どうしようか、アイツら…」

「いずれ、やってしまえば良いわ……ぶたれるのも怒鳴られるのも嫌いよ…」

「そうだね、姉様…」

「兄様、ここを出るときはパスポートを忘れちゃダメよ。」

「もちろん。それがなくては何処へも行けず何処へも入れないもの…」

「では行きましょう、兄様…」

「ええ、姉様……」


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