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第一話


「こっくりさん?なにそれ?」

日射しが暖かい昼休み。
あたしは高校生のくせにオカルト好きの菜々と話していた。

「知らないの?結構有名だと思うんだけどなぁ…。まあいいわ。こっくりさんていうのは………」

かなり余計な話が多かったから自分なりにまとめると、狐の霊が知りたい事を何でも教えてくれる遊びらしい。

「それって、遊びって言えるの?」
「えー?そんな細かい事どうでもいいじゃん」
「…適当だね」

まあそれは置いといて、と言って菜々はまた話し出す。

「こっくりさんを呼ぶには、紙に五十音表と鳥居とはい、いいえって書いて、北の窓を開けて十円玉を鳥居の上に置くの。それで、『こっくりさん、こっくりさん、おいでください』て言って指が勝手に動いたら成功よ。後は好きなだけ質問するだけ!」
「ふーん」
「なによー。さては、信じて無いのねー」

さすがに、こんな物をいきなり信じるのは無理だった。
だから黙って頷くと、菜々は不機嫌そうに去って行ってしまった。

…でも、もしかしたら、あの夢が叶うかどうかもわかるのかな…。

そう思うと憂鬱な午後の授業も少しだけ楽しかった。


「さて…と……」

家に帰ったあたしは、どうせ出来ないと遊び半分でこっくりさんをやることにした。
菜々が言っていた物を用意して、さっそくこっくりさんを呼ぼうとした。

「えぇと…。こっくりさん、こっくりさん、おいでください」

すると、あたしの指が勝手に<はい>の位置に動いた。

「うわあっ!すごいすごい!」

まさか本当に呼び出せるとは思わなかった。
思わず、テンションが上がる。

「こっくりさん、こっくりさん、いつか、私だけの特別な友達に出会えますか?」

こんな不思議
すると、鳥居に戻っていた指が、また<はい>の方へ動いた。

「やったぁ!いつ?いつ?」

まるで子どものようにはしゃぎながら、こっくりさんと言うのも忘れてすぐに訊ねた。

すると、また指が動き出す。
指は五十音表に行き、ある文字の上で一時停止し、それをもう一度やった。

「…い……ま……?」

すると、突然背筋に悪寒が走る。
そして、驚いて指を離す。
それでも、十円は動き続ける。

「…い……ま……い……く……ま……っ……て……ろ…」

十円は、そこで動きを止めた。
それと同時に、紙に書かれた鳥居から黒い雲が噴出した。

「きゃあっ!」

やっぱり…こんなことするんじゃなかったよ…!

今更後悔しながら、部屋の隅でうずくまっていると、

「おいおい…。大丈夫か?」

そんな優しい男っぽい声が聞こえてきた。
恐る恐る顔を上げると…。

「すまんすまん。驚かせちまったな」

両目が輝くような金色をした大きな狼がお座りをしていた。

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こっくりさんでまさかの狼w
わざとなのでつっこまないでくださいw

13/04/22 23:11 ラムネ

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