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デート中の出来事

ユウキとフローゼルはフレンチレストランでデートしていた。

ユウキがデザートにケーキを頼もうとした時、腹痛を感じた。
「ごめん、トイレ行ってくる。」

フローゼルはグラスにワインを注ぎながら後ろの席の2人組を気にしていた。というのも逆さまにメニューを読んでいたからだ。
その2人組は立ち上がる際、ブレザーの中に手を入れ何かを掴み出した。フローゼルにはそれが拳銃であることは予想がついていた。彼女はワインボトルを掴むと、自分の真後ろの男の頭を殴った。呆気に取られたもう1人の男の首に割れたワインボトルを突きつけた。
「この男は気絶してる。銃を渡せば私はあなたを殺さない。」
フローゼルは冷や汗をかいている男から拳銃を奪い、気絶させた男の拳銃と一緒にナプキンで包んだ。
「逃げようものなら、どうなるかわかるわよね?」
男の耳元でそう囁いた後、客の方を向いた。
「申し訳ありません。皆様、ご心配なく。こちらの酔っ払いがうるさくて、黙らせました。」
通りすがりのウェイターに『911』と書いたメモを渡してフローゼルは自分の席に座った。

やがて、トイレからやつれた顔のユウキが戻ってきた。
「さっきの生牡蠣にあたったみたいだ…」
ユウキは席でぐったりしている男と青ざめた顔をしている男を見て何があったのか大体分かった。
「2人を相手にしたのか?」
「1人は図体がでかいアホでもう1人は腰抜けだったわ。」

間もなくして警察が来た。

「おそらく、この人たちが先週の覆面銀行強盗よ。防犯カメラに映っていたのと同じ体格だわ。」
「強盗したが、あいにく現金輸送の後だったからそこまで金が手に入らなかったんだろうな。だからここで客から金品を巻き上げようって考えたんだろう。」

「お手柄です。ありがとうございました。」
警官はフローゼルとユウキに握手した。



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