連載小説
[TOP] [目次]
よーこ生徒会長!
ヒュゥゥと風がなる屋上の手すりに両腕を重ねその中に顔を沈めている狐の金の耳と7本の金の尻尾が付いた女生徒
「・・・」
どうやら寝ているようだ
「よーこ生徒会長っ!来ましたよ♪」
トントンと肩を叩く少し背の低めの男の子
「きゃっ!ビックリしたぁ!いらっしゃい契君♪」
ビックリして狐耳と尻尾がピーン!となる。それを見て契が謝る
「すみません・・・驚かせてしまって・・・」
「大丈夫だよぉ!夜中に小説読みすぎちゃって・・・寝てたの皆には内緒だよ?それと妖狐生徒会長じゃなくてもいいんだよ?呼びにくいでしょう。夢予とかでいいよ♪」
ニコッと妖狐生徒会長・・・夢予が笑うとそれにつられて契も笑う。
「もう助けてもらって1ヵ月経つんですね・・・あの時はありがとうございました」
イジメられていたのを夢予が助けてあげたのだ。生徒会長として当然の事をしただけ・・・と夢予はすこし照れている
「ちょっと!ウチを忘れないでよ・・・」
キィッ・・・と屋上の大きな扉が開く音がする
「あ・・・すみません。底羅先輩・・・」
この底羅と呼ばれる角と尻尾の生えた女子生徒も夢予と一緒に契を助けたのだ。
「ねえ、ちょっと。ウチの事を「ティラミスお姉ちゃん」って呼んでみて?」
何を思ったのか底羅は急に契にお姉ちゃんと呼んでと言う。
「え、えっと・・・ティラミス・・・お姉ちゃん?」
「かぁわいぃーーー!よしよしいい子だ♪弟が出来た!」
急に契に飛び付く。モジモジしながら言ったのがとても可愛いかったようだ
「親もさぞかし大切に育てたんだろうねぇ♪よしよし♪」
そのとき契の表情は誰がみてもわかるほどに暗くなり目が潤む
「親・・・居ないんです。捨てられた…んで…す」
急に契は泣き出した
「そっ…れで僕…校長に…拾ってもら…て校長と一緒に住んでるんです…ウッ」
しゃくりあげる契。その顔を見てティラミスは
「そっか・・・ウチと一緒なんだな。ゴメンねこんなこと聞いちゃって。ウチもなんだ・・・親がいないの。小さいときからギルドに通って飯代稼いで。今は稼いだ金でマンション一部屋借りてるんだ。・・・そうだ!よかったら一緒に家に住まない?」
ニカッと白い牙を見せ笑う。その笑顔は男の人を思わせるが、男の人よりも暖かい笑顔だ。
「えっ、でも・・・悪いですよ。それに校長、自分でご飯作れないんです。」
その話にティラミスと夢予はお腹を抑え笑い出した。
「ククックッ・・・んーなもんインスタントのモノ食ってりゃなんとかなるよ。実際ウチがそうだし」
「このバカドラゴン・・・たまにアタシの家にお邪魔して夕飯食べて帰るのよ・・・」
「それに!」と、ティラミスは契の頭を強く撫でる。
「何日、何年泊まられようとギルドが潰れない限り仕事入るから金に心配いらないのさ!いいから校長に話して来な!」
ドンと契の背中を叩いて「行ってこい」という。契は涙を拭い御辞儀をして校長室に走っていった。
「っふー・・・面白いな、あの子。」
「そうね。契君可愛いよね。(てかティラミス・・・なんか格好よかった)」
今のティラミスに少し憧れた。
「夢予がアイツに惚れるのも仕方ねぇわな!アッハッハ!」
ええっ!と夢予はティラミスの方を向く。
「大丈夫だって。ウチはあの子に手ェ出さないさ。」
「いや!そうじゃなくて!なんでアンタが知ってるというか!」
ティラミスは「なんだそーゆー事か」と溜め息を吐く。その行動に夢予は腹立ちながらも「何故?」と聞いた
「この前、ウチさ夢予ん家(ち)泊まったじゃない?その時さ夢の中で告白してたぞ?アイツに。」
「だっ、誰にも言わないでよ!本人にも!・・・自分で、言いたいのよ・・・」
夢予の狐耳が下がる。それをみて慌てて
「ああ、悪かったって。言わないよ。応援するよ!」
すると夢予の耳がピクピクと動きシッポがパタパタとなり。笑顔が戻る
「ありがとう♪ティラミス!」
「(笑顔可愛いな・・・)でもな、告白するならさっさとしたほうがいいぞ。先に誰かに告白されたりしたらどーする。明後日までにもし告白できなかったら。ウチから言わせてもらう。狐の耳と尻尾が付いた生徒会長が君の事を好きらしい・・・とな」
途端、また夢予の耳と尻尾が下がる
「ええっ!?ティラミスの鬼!悪魔!ケルベロス!」
微妙におかしな悪口を聞き流し
「帰りに契迎えに行かなきゃならんから帰るわ」
さっさと帰ってしまった。
「そんな事言われても・・・」
不安であった。断られたら会話もできないし顔も見せなくなるかもしれない。学校の見回りをする元気も無くなり夢予はそのままとぼとぼと家に帰った。






「おっ、お邪魔しま・・・」
「「ただいま」でいいんだって。それにお姉ちゃんをつけてくれればもっといいんだけど」
深呼吸をしてやり直す。今度は元気に、明るく!ここは今日から自分が住む場所なんだ!
「ただいまっ!ティラミスお姉ちゃん!」
ティラミスは血を吐き喜ぶ。弟がとても欲しかったのだろう。
「よし!夕飯の準備してくる!・・・カップ麺だけどw」
「あ、じゃあ僕野菜炒め作ります♪野菜嫌いじゃないですか?」
それを聞きティラミスは涙ぐむ。
「アンタ・・・本当良い子だなっ・・・。野菜好きだよ。あ、それとね。家でも学校でもウチに敬語は使っちゃ駄目ね!使ったら罰として・・・んー何にしよう。」
ポットのお湯をカップ麺に注ぎフタにおもしをのせ待っている間にティラミスは敬語への罰を考え、契は野菜炒めを作る。
「よし!決めたよー!」
丁度野菜炒めとカップ麺が出来上がったところでティラミスの契への罰を決める
「ではご飯を食べる前に聞きま・・・聞きたいなー」
今敬語を使って罰を受ける訳にはいかない。慌てて言い直す
「もし敬語を使ったら。ウチが契を食べちゃうからね!」
「え・・・。僕を食べるって生徒会長が僕をこの前丸呑みしたように?」
「えっ・・・夢予そんな事したの!?・・・まあ、それはおいといて。うん、そーだね丸呑みする。だしてあげる時間はその時にウチがきめる。んじゃご飯食べよっか!」

ズルズル・・・
「あー、少し冷える夜にカップ麺・・・染みるねぇ♪」
そして二口目を食べようとしたとき、契を見ると・・・
ハフハフー・・・熱っ!ふーふー・・・ズルズル
「ど、どうかしま・・・どうかしたの?お姉ちゃん」
「和むわぁ♪アイツ(夢予)にあげるのやっぱもったいない気もする♪で!思いだしたぁ」
カタッ・・・と静かに割り箸を置いて机に両肘をつき手の甲に顎を乗せる。
「ねえ、契。アンタ好きな人いるでしょ?」
急な事にビックリする。
「えっ・・・と、いないこともないです・・・けど。恋愛的だよね?」
ティラミスはフフッと笑んで目を閉じる
「でしょうね。優しくて明るくて変わった感じの狐生徒会長・・・」
それを聞いて契はとても驚いた
「な、なんでわかるの?」
「・・アナタが夢予を見ている目よ♪頑張ってね。明後日までにその心を本人に打ち明けなければウチから言わせてもらうわ。ウチの可愛い弟がね?アンタの事が好きだって・・・ね?」
「ええっ!?お姉ちゃんの鬼!悪魔!ケルベロス!」
夢予と同じような悪口を聞き流して
「お風呂の準備しなきゃ!先に入る?それとも後?」
「えっと・・・女の人と住む時は先に入るのが礼儀だって校長先生が言ってた。」
「おっ?教育行き届いてるじゃん!ジジィ!そうだね。女の人より先に入るのが礼儀だな!エライエライ♪隣の部屋のベッドでくつろいどいてー。後で行くから!」
そう言ってティラミスはお風呂を準備しに行った。
明後日までに言う・・・と
「そんな事言われても・・・」




「可愛い弟だねぇ♪」
お風呂を洗いながらティラミスはそう呟いた。
今のうちに夢予をいびる練習しとくかな
14/05/18 02:39更新 / イル
戻る 次へ
■作者メッセージ
ちょっと長くなりましたね・・・後が続くか心配ですーωー;
お風呂の先か後かのアレは私の中では礼儀だとおもうんですよねー

TOP | 感想 | RSS

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35b