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人食いクジラ

エヴァンゲリオン弐号機

INDEX

  • あらすじ
  • 01 大海
  • 02 次の獲物
  • 03 観察
  • 04 クジラの記事
  • 05 クジラとの戦い
  • 06 クジラの体内で…
  • 07 何処かの国の王女
  • 08 王女の行く先
  • 大海

    とある一つの海。
    そこに、人を食うというクジラがいた。
    彼は、人間の味が気に入り、以来、人間を捕食し続けた。
    人間たちの方はそのクジラを殺そうとしたが、失敗し、沢山の仲間を失った。
    そして、そのクジラは今日も、獲物を探している…。
    「はぁ…最近、旨い人間が食えなくなったなぁ…」
    海の中をのんびりと泳ぎながら、お目当ての人間を探すクジラ。
    ふと、前を見ると、ダイバーが見えた。
    「ククッ…朝飯は、あいつにするか」
    ダイバーは、クジラが接近していることなど、知る由もない。
    クジラは、その巨体をうまく隠し、獲物の背後に迫る。
    ダイバーはクジラの気配を感じ取り、後ろを向く。
    ダイバーの目に映ったのは、大口を開け、ダイバーに突進してくる、クジラだった。
    ダイバーは、いきなりの事で動けず、そのままの体制で、硬直してしまう。
    「いただきまぁす♪」
    クジラは、ダイバーを呑み込むと、大口を閉じる。
    クジラの胃の中に入ったダイバーは、しばらくあたりを見渡してみた。
    胃袋の中には、いろいろながらくたや、死体などが転がっている。
    「こりゃひでぇな…」
    ダイバーは、冷静な様子で死体を見る。
    胃の中は生暖かく、ところどころに、水溜まりができている。
    胃壁は、怪しく蠢いており、気味が悪い。
    「早くここから出たほうが良さそうだな」
    噴門をこじ開けようとするが、固く閉まっていて、びくともしない。
    そうこうしているうちに、胃壁が揺れ始め、胃液が分泌され始める。
    ダイバーは、噴門を何とかこじ開けようとするが、無駄だった。
    しばらくすると、胃の中に胃液が満ち、ダイバーの体が、少しずつ溶けていく。
    「ぐ…っ…」
    ダイバーは、痛みに耐えながら、色々なところを引っ掻き回してみる。
    しかし、胃液の分泌を促進することとなり、自滅行為だった。
    ダイバーの服は全部はがれ、柔らかい皮膚も、音を立てて溶けていく。
    そして、神経や、内臓が現れ、それもどんどん溶かされていく。
    「うっ…こんなところで…」
    薄れていく意識の中、ダイバーは、最後にそうつぶやき、絶命した。
    残った死体を、胃液は容赦なく溶かしていく。
    内臓も、脳も、すべて。
    そして、しばらくして、後に残ったものは、酸の酸っぱいにおいだけだった。
    後日。
    「人食いクジラが、また人を食ったのか!」
    とある船乗りがそういうと、
    「あぁ…食われたのはダイバーらしいぜ」
    と、もう一人の船乗りが言う。
    二人の船乗りの会話は、新聞記者に伝わり、
    「その話、詳しく聞かせてくれないかな?」
    と、新聞記者が問いかけると、二人の船乗りは、
    「あぁ、いいよ」
    とうなずいた。
    海の深い所では、クジラが新しい獲物を探していた…。

    13/11/02 11:11 エヴァンゲリオン弐号機   

    ■作者メッセージ
    今回の小説では、クジラを捕食者にしてみましたw
    捕食のシーンは、書いていて楽しいですw