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その日は突然やってきた

ある日、アレハンドロは友人たちと射撃場にいた。

「あそこに6つのスチールの的がある。1つにつき5発…計30発撃つ。集弾性とスピード…要は正確性と竣敏性を競っていく。ビリはビール奢りな。」

5人はライフルの点検をした。
「アレハンドロ、お前は最後だ。」


ピーっというブザーの音とともに銃声が射撃場に響いた。
「クソッ…2発外したぜ。」

その時、何か大きな影が彼らの上を通過した。
「何だ今の?」
それは音もなく通過し、強い風で砂埃を舞い上がらせた。
砂埃の中でアレハンドロたちは銃弾を練習用から実戦用へと変えた。
「ぐあっー!」


砂埃が落ち着いたとき、アレハンドロは周りを見るが自分を含め4人しかいなかった。
「カーターはどこだ?」
再び的の方を見たとき彼らの目の前には大きなポケモンがいた。そして、そのポケモンの口元からは自分たちの軍が使っているブーツを履いた脚がはみ出していた。
ごくり
音を立ててそのポケモンはその人間を呑み込んだ。
「ギラティナか…」
「あの野郎…カーターを喰いやがった!」
アレハンドロの隣にいたマットはライフルを構え、トリガーに指をかけていた。

「言う事を聞けば、生かしといてやる。」
ギラティナは低い声で4人を脅した。
「ポケモンが人間の言葉を話せるのか?」
「関係ねぇよ!ぶっ殺して腹引き裂いてカーターを助けるだけだ!」

マットは引き金を引き容赦なくギラティナに攻撃を加えた。アレハンドロたちもマットを援護するように、ギラティナに攻撃を加えた。


しかし、マットはギラティナに捕まり呑み込まれてしまった。

「リロードだ!」

「クソッ…空だ。」
弾切れになったリジーは停めてあった車に乗り、猛スピードでギラティナに突進した。
バリッ、ぐしゃっ
ギラティナの翼がフロントガラスを突き破り、リジーの胸に突き刺さっていた。また、もう片方にはトッドが捕らえられていた。
「へへへ、生のいい人間は美味いな。」
ギラティナはトッドを頬張ると、ごくりという音を立てて呑み込んだ。

「お前の友人たちはなかなか美味かったぞ。」

アレハンドロはポーチを探ったが、今使っているマガジンが最後だった。
砂埃と汗で汚れた顔をギラティナはじっと見つめ、アレハンドロはじっとライフルを構えてギラティナを睨みつけていた。
カチ

引き金を引いたが、空だった。

「勲章をもらってもこの程度か?」

ギラティナは舌舐めずりをしてアレハンドロに近づいた。
「へへ、安心しろ。お前だけは殺すなって命令だ。」
次の瞬間、アレハンドロはナイフを抜き飛びかかろうとした。だが、ナイフは翼によって砕かれ体がもう片方の翼で締め上げられてしまった。
「俺にナイフで勝てるとでも?ふはは、浅はかな考えだな。」

そして、アレハンドロを口元まで持ってくると、ベロリと大きな舌で彼の顔を舐め上げた。
生臭い嫌な臭いが鼻を覆い、アレハンドロは悪態をついた。
「お前を殺しはしないが、もっと味わうことにするぞ。」
ベロリ、ベロリと舐め回され続け、着ていた服はぐっしょりと唾液を吸って重くなり生臭さも移っていた。
「これくらいでいいだろう。あとは俺の腹の中でゆっくりしていけ。」
そう言うとアレハンドロを一口で頬張り、ごくりと音を立てて呑み込んだ。

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