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集合

「またメキシコで“パーティー”やる気か?俺たちも連れてけよ。」
ユウキはケイレブの企みを見抜いた。
「もちろんだそのつもりだ。お前にはやってほしいことがある。」

ケイレブはユウキにとある座標の書かれたメモ用紙を渡した。
「大学には今日から俺たちの2週間の休学の許可をもらった。明日朝6時にそこに来てくれ。」
「分かった。」
「持っていくものを忘れるなよ。」


その日の夜、ケイレブはコウタの家に邪魔した。
「母さんに用って、どんな?」
「これとこの腕を元どおりにしてもらうんだよ。」
ケイレブは眼帯をつけた右目とギプスをはめている右腕を見せた。
「あら、ケイレブが私を訪ねるなんて、久しぶりね。」
「久しぶりだ…な…」
ケイレブはコウタにヒソヒソと話した。
『レシラム また太ったか?』
『50キロくらい…』
『ピザの食い過ぎだって伝えとけ。』
「何をヒソヒソと話してるの、あなたたち?」
「気にすんな、そんな大したことじゃねーよ。」
「私の体型のことについて話してるなら、食べちゃうわよ。」
「そのつもりだ。」
「あら、意外ね。高校の頃は食べられるのが大嫌いだったのに。」
「今でもだ。だが、あんたなら俺の体を元に戻せるかと思って。」
レシラム は舌舐めずりをした。
「実は、コウタを殺そうとしたあのクソレシラムのことが頭から離れなくて、レシラム を見るとゾクッとするよ。」
「私はあんなことしないわ。」
「信じてるさ。」

レシラム はベロリとケイレブを舐めると、美味しいと声を漏らした。
「うぇ…臭っ…」
「失礼ね。」
バクリッ
ケイレブは優しく呑み込まれた。


約30分後、ケイレブは右目も右腕も元どおりになった状態で蘇生された。ケイレブはその後コウタの部屋のドアをノックした。
「おお、元どおりじゃん。」
「バッチリだ。」
その時、隣の部屋のドアが開いた。
「話し声漏れてるわよ。お2人さん。」
「ごめん、ティア。」
「明日早いんだから。これ以上うるさくしたら2人とも私のお腹の中で明日の朝まで眠ってもらうわよ。」
「うるさくして悪かったな。ところで、持ってくものは決まってるのか?」
「もちろん。このケースの中にあるわ。」
「お前の拳銃、弾が小さくなったか?」
コウタの机のクリーニング中の拳銃を見て言った。
「P14は壊れちゃてさ。今は同じ会社の銃を使ってるよ。9mm 弾でも18発装填だ。2丁持ってくよ。」
「分かった。また明日な。」

ケイレブはレシラム に会うと恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「元どおりにしてくれて感謝するよ。」
「こちらこそ、食べさせてくれてありがとう。」

ケイレブは微笑んで家に帰った。

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