戻る / 目次 / 次へ

解き放たれた捕食者(その2)

*流血描写に注意

この部屋の研究員たちは鍵のかかったロッカーから武器を取り出していた。

僕は分解図のテーブルマットの下に何かがあるのに気づいた。取り出してみるとそれは引き出しのスペアキーだった。

鍵を差し込み、ガチャっと音がしてそれを手前に引くとその中には灰色の45口径の拳銃と予備のマガジンや銃弾のケースがあった。マガジンを2本ズボンのポケットに入れ、弾が入っているのを確認した。

「扱い方は分かりますか?」
「実弾射撃の経験は何回か海外であります。狙って撃つだけです。」
1人の研究員が拳銃を構えてガラスの扉の外に出が、その数秒後彼の首筋にバクフーンが食らいつき、そのまま内側へ飛び込んできた。真っ白な床がその研究員の血で赤く染まっていった。震える手で銃を握り、腹に1発撃ち込んだ。
「美味い…久しぶりの肉だ…」
僕は机の影から恐る恐るそのバクフーンを見てみてみると、周りなど気にせず目の前の“餌”にがっついていた。呼吸を整えて、僕は銃を構えた。
バスンっと銃声が部屋に響き、弾はバクフーンの頭を撃ち抜いていた。

ヴィクターは45口径のサブマシンガンを構えていて、僕にもう一挺を手渡した。
「こっちの方が、それより正確です。」
気づいけば、ヴィクターや他の研究員たちも白衣を脱ぎ、ライフルやサブマシンガンを構えていた。
1人の研究員がバクフーンに襲われた研究員の脈を診て、光彩を確認した。
「ダメだ…」

まだ信じられないが、僕はサブマシンガンの装填を確認して外に目をやった。幸い放たれたポケモンは少なさそうだった。

「しっかり狙え…」
「ダメだ。当たらない!」
「どいて!」
僕はヴィクター達の前に立ち銃を構えて引き金を引いた。目の前のラグラージとニドキングはその場に力なく倒れた。バースト射撃で薬莢を派手に飛ばし、標的の急所を45口径の重い弾が確実に破壊していく……はずだった。

サブマシンガンが空になり、僕はそれを放って拳銃を構えた。

苦戦してるポケモンはヌメルゴンだった。
「こっちです!」
しかし、僕を中に引き入れると引き換えにヴィクターがヌメルゴンに捕まり、丸呑みにされてしまった。

初め、この部屋の中には僕を含めて5人いた。今では3人しかいない。
「あと何匹いると思う?」
「あいつとレシラムの2匹……監視カメラを見る限り…そうだ。」
「レシラムはどうしてる?」
「見ない方がいい…」
モニターの映像はガラスに反射していた。彼女は自分が倒した特殊部隊を1人残らず平らげていたのだ。

僕は研究員たちが武器を取り出したロッカーを開けた。中にはTAR-21のカスタムモデルが入っていた。
「何をする気だ?」
「最初にあいつを倒して、レシラムをどうにかする。」

ヌメルゴンを見ると、膨らんでいた腹がもう元どおりになっていた。
「よし、俺たちも行こう。」
1人は拳銃を構えて、ドアを開けるとヌメルゴンに近づいた。
「おや、もう1人いたんだね?いや、合わせて3人か…」
ドスッ
一瞬でヌメルゴンは尻尾でその男の足をはらい、地べたに倒すとその男にのしかかった。
「や、やめろ…」
僕は拳銃をヌメルゴンの頭に突きつけ、引き金を引いた。

戻る / 目次 / 次へ

top / 感想 / 投票 / RSS

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35b