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解き放たれた捕食者(その1)

*流血描写に注意


10人の銃を構えた特殊部隊がそこに到着し、一斉にレシラムを攻撃した。

床に無数の空薬莢が散乱し、隊員たちはリロードしていた。その隙をついてレシラムは火炎放射を放った。
レシラムの攻撃の後、その場に立っている隊員は1人もいなかった。

更に、レシラムは天井を伝っている配線に攻撃を加えた。
「まずい…このままでは…」
ヴィクターの額の汗は大きな滴となり、鼻先から床に垂れ落ちた。やがて、モニターが真っ暗になると同時に電気も消えた。
これは、施設中の獰猛なポケモンが解き放たれたことを意味していた。


「助けてくれ!食べないでくれ!」
暗闇に包まれた施設の至る場所から悲鳴や銃声が聞こえてきた。

この部屋は防弾ガラスで囲われているが、観察用の檻ほどの強度は持ち合わせていない。
「もうすぐで、発電機が作動するはずだ。」
すると、ようやく電気が戻った。だが、部屋の外の特殊部隊員は片足を引きずり切り裂かれた防弾チョッキを着て左腕を失った血塗れの1人以外誰もいなかった。
その隊員は壁にもたれ掛かり、片手で空の拳銃に新しいマガジンを入れるとある一点に銃を構えた。その先には走ってくるバンギラスがいた。隊員は力の入らない腕で1発だけ撃つと、ポケットからあるものを取り出した。

バンギラスはその隊員を鷲掴みにし、大きな口で頬張った。次の瞬間、周りのガラスが赤く染まりその身体は原型を留めないほどぐちゃぐちゃになっていた。


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