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アンダーライン

何度思い出そうとしてもどうして自分がここにいるのかが全く分からなかった。

30分後
ヴィクターが戻ってきた。
「見に行きますか?我々が観察しているレシラム。」
僕はヴィクターについて行った。

レシラムの入っている檻はLED電気で明るく照らされていた。
「ここのガラスの強度は世界一です。バレットで狙撃されようが穴は空きません。」
そこには鋭い目つきをしたレシラムがいた。僕がガラスに近づくと、そのレシラムは舌舐めずりをしてこちらに近づいてきた。
「あなたのことを食べようとしてるようですね。この国でもポケモンによる人間の捕食事件は年間約500件です。中でもこのバンクーバーが去年最多だったんです。まぁ、人間を捕食するポケモンがいるなら、人間を襲うレシラムがいるのも不思議じゃありませんよね。」
「このレシラムも人間を襲った経験があるんですか?」
「もちろん。2人が犠牲になったそうです。それに…このレシラムはポケモンじゃないんです。元人間だったらしいですよ。」
「そ、そうなんですか…」

ヴィクターはその後観察、実験されているポケモンを見せてくれた。

先程の部屋に戻るため空いている窓のそばを通りかかった。風が入り込み、ヴィクターの白衣を揺らしたとき、ホルスターに収まった銃が見えた。それと同時にとある疑問が頭をよぎった。

「あのレシラムが脱走したときの対策はありますか?」
「もちろんあります。ここには20人以上の特殊部隊員がいる上に僕も他の研究員も銃を持っています。あまり使いたくありませんが、いざとなった時は…捻じ伏せることは可能でしょう。」

あのアンダーラインはそのレシラムがいかに恐ろしいか記憶するためだったのかもしれない。



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