El francotirador

:: El francotirador

ある島の城跡に1人の少年と伝説のポケモンが住んでいた。

その少年の名はホルヘ。顔には幼さがあるが医者である。しかし、医者という姿は仮のものだった。

そして、ホルヘのパートナー的存在の伝説のポケモン;レシラムはその昔、人間との銃撃戦で大怪我を負った所を彼に助けられた。それに大きな借りを感じた彼女はホルヘと一緒に生きることを誓った。

レシラムたちがその城跡にいるということは様々な場所に広がった。すると、レシラムを手に入れようとハンターたちが集まってきた。

そして今日も……

ホルヘは城跡の影に隠れて何かを取り出した。

それはマクミランtac-50というボルトアクション式のスナイパーライフルだった。

「スコープが光ってるぞ、素人め!」
プスンッ

約800m先で頭を吹き飛ばされ、血塗れとなった武装した死体が確認できた。

カチャ

ライフルをしまっていると後ろから銃を突きつけられてしまった。

「すまねぇな。レシラムは俺が頂くぜ。」

「人に銃を向けるときは安全装置が外れてるかちゃんと確かめろよ……」

「ガキが生意気な口を…」

ズタンッ
白煙はホルヘの拳銃から上がっていた。
銃弾は男の脚を撃ち抜いていた。ホルヘは男の銃を放った。

「なめやがって……何してる⁉早くこのガキを殺せ!」

男は自分のポケモンに命じた。

「2対1?狂ってるぞ?」

「関係ねーだろ?俺様と相棒に勝てるかな?」

「正直に言うと30秒あれば十分だ……」
ズタンッ ズタンッ ズタンッ……

目の前のバクフーンとリザードンに数発撃ち込んだ。

「45口径……両脚を撃たれれば歩けはしない…」

「クソっ!」

「チキショウっ!」!

男は必死で這い、銃を拾おうとした。

ズタンッ

トリガーに指をかけていたため、その指が吹き飛んだ。

「指がなくなれば、撃てはしないな……」


ホルヘの姿……それは腕利きのスナイパーだ……

「レシラムは腹がたってるかもな、“腹が減ってる”から…」

「貴様……‼」

「彼女の旨い食事になってくれ!」

そこへレシラムがひょっこりと首を出した。

「今の銃声は?」

「お客さんだ……」

「美味しそうね…」

「ごゆっくり……」

「や、やめろ!来るな‼」

「私を手に入れたいってことは、一緒になりたいってことでしょう?ならば、望み通りに……」

レシラムは大きく口を開けて男を頬張った。

バクフーンとリザードンは逃げようとしていた。

「あなた達の主人のもとへ案内してあげるわ…」

ごくん…ごくん…


レシラムがポケモンたちを呑み込むのを横目にホルヘは銃のメンテナンスをしていた。

「ガバメントはそんなに汚れてないな…ベレッタも…」

そこへルカリオがやって来た。

「ホルヘ、2時の方向、大体900ヤードに船だ。」

「ルカリオ、チェイタックを取ってくれ。12.7mmのフルメタルジャケットの箱もだ。」

「はいよ。海上警備隊か?」

「こんな時間に、そこを通るわけがない。ハンターだ……」

銃口にサプレッサーを取り付けると、マガジンには弾を込めず排莢口から1発だけ入れ、装填した。その後でマガジンに3発入れた。

「1発でエンジンに決めてやる……」

パシュンッ

謎の船は止まった。

「あとはカイオーガなりルギアなりうまくやってくれるだろう…燃料タンクを撃ち抜かないで良かった。海を汚せば彼らと戦争になっちゃうもん…」

ホルヘはライフルのマガジンを抜いて銃の安全を確かめて壁に立てかけた。

一通り“仕事”を終えたホルヘはレシラムのもとへ行った。

「やっと暇ができたよ。昨日の続きやろう!」

「そうね、ジョージ…」

「ジョージってだれ?」

「あなたの名前よ。」

「英語でJorge(ジョージ)っていうの、僕の名前?」

「そうよ。英語では“j”はジェー、“g“はジーって発音するの。」

「そうなんだ…“j”(ホタ)と“g”(へー)はスペイン語だもんね。」

ホルヘはスペイン語を公用語とするメキシコの生まれだ。そのため、レシラムに英語を教えてもらっているのだ。

「じゃあ、vacaciones《バカシオネス》(休暇)は?」

「vacation《ヴァケーション》よ」


気づけば夜も遅くなっていた。

「眠い?」

「うん…」

「今日もよく頑張ったわね。ご褒美に一緒に寝てあげる…」

「え、いいよ、そんな…」

「照れてるの?」

「いや、別に⁉」

「おいで…」

バサッ ギュッ

「んっ!……うっ!…」

少し近づいたホルヘを彼女は翼で優しく包み込み、自分の身体に押し当てた。

「いつも守ってくれてありがとう…」

「こちらこそ、いつもそばに居てくれてありがとう。」

「ねぇ、ホルヘ…その…」

「何…レシラム……?」

「私に食べられたい?」

「え⁈…」

「だって、私がハンターを食べてる時、羨ましそうに見てたじゃない?」

「い、いや……そんなこと…」

「あらあら、ピンホールショットってわけね…」

「ち、違うよ!」

ペロリ

レシラムの舌が優しくホルヘの顔を撫でた。

「ん…あぁ…」

「あら…嬉しいのねぇー…じゃあ、食べてあげるわ…」

「えっ⁉…ちょっと!……」

ぱくり

ホルヘが気がついたときにはレシラムの口の中だった。

「牙には近づいちゃダメよ…」

レシラムはホルヘを上顎に押し付けたり口の中で舐め回したり、やりたい放題だった。

「もう、僕が身動き取れないのをいいことに……」

ごくん

うわぁ!

ホルヘは真っ暗で柔らかな食道を落ちていった…

胃の中は酸っぱい匂いが充満していた。

「これ…さっきのハンター?」

所々骨や筋肉が露出したバクフーンが起き上がった。

「よう、坊主…お前も喰われたのかぁ?」

ガシッ

「¡Quita tus manos!(離せ!)」

「最後にお前を喰ってやる!お前も一緒に死ぬんだ!」

バクフーンの手はホルヘの脚を掴んでいた。

「離せって言ってるんだ!」

ボキッ

「うがぁーー…このっ!手足を喰いちぎってやってもいいんだぞ‼」

「¡Excelente!」

グサッ

ハンターの物と思われるナイフをバクフーンの頭に突き刺した。

やがて眠気がやってきて、気づけば柱に寄りかかって寝ていた。

陽の光が寄り添って眠る彼らを優しく包み込んでいた

続く…



:: 作者メッセージ
題名 El francotiradorの意味は狙撃手。
18/06/15 13:11 Haru & José(Pepe) & Javier

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