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Conquistadores

その夜、ケイレブは一連の出来事をフアンに話した。
〜〜〜スペイン語での会話〜〜〜
「アカプルコに入ったときから俺は狙われてた。昨日、偽の警官から奪った無線機で“飼い主”が誰かをざっくりと割り出したんだ。そいつはイギリスから来てるやつさ。だから叔父さんの客は多分敵だ。この時期にアカプルコに入る観光客はそういない。ずっと俺やカルメンを人質に取ろうと考えていたんだろう。マフィアを大金で動かしてね。」
「お前たちを人質に取ってどうするつもりだったんだ?」
「簡単さ。叔父さんを自分たちの“モノ”にするためだ。今じゃメキシコで叔父さんの名前を知らない人はいない。そうすれば、メキシコからイギリスへの麻薬密輸航路が出来るってことだ。」
「すまなかった、カレブ…みんな。」
「気にすることないさ……でも…」
ケイレブはティアに目配せした。ティアはハンドバッグの中から拳銃を取り出すとケイレブに渡した。
「これはFN5-7、弾数は20発…口径が5.7mm…反動が小さいから女でも楽に撃てる。もしもの時にこれを使ってくれ。」
「これは殺しの道具だろう…」
「今のアカプルコじゃ、自分の身は自分で守るしかない。言い方が悪いがこれは正当な殺しだ。」
「わかった。わかったよ。」
ケイレブはフアンを説得した後、銃の使い方を教えた。

次の日の朝
ケイレブは無線を繋いだ。
ーーー英語での会話ーーー
「ブエナスディアス…(おはよう…)」
「ブエ“ノ”スディアスだ。貴様らの狙いはほぼ読めたさ。」
「まぁ、薄々気づくだろうとは思っていたが。」
「コンキスタドーレスのつもりか?」
「いかにも。」
「大人しく手を引け。そうすれば、貴様らはアカプルコにお味噌をぶちまけずに国に帰れるんだ。」
「自分たちの方が強いと?」
「どう思う?…カーテンは閉めておけ。真っ白な壁紙を真っ赤に染めるのは息をするよりも簡単だ。」
「くっ…」
無線は切られた。

「ケイレブ…」
「ん?」
コウタはケイレブを呼んだ。
「叔父さんに“屋上に行っていい?”って訳して聞いて。」
「ああ…¿Podemos ir a la azotea?(屋上に行っていいか?)」
「Sí,sí claro.(もちろん。)」
「OKだ。」
「グラシアス。」

屋上に上がるとコウタは双眼鏡であたりを見渡した。
「あのホテル…一室だけカーテンが閉まってる。こんないい天気なのに。」
「単純だな。」
そのホテルの屋上に歩く人影を見つけた。
「スナイパーは…3人…大体ここから900~1000mってとこだね。」

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サブタイトルの意味:コンキスタドーレス:征服者たち

19/10/18 14:11 Haru & José(Pepe) & Javier

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