連載小説
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分岐ルート2(体内睡眠シチュ)
嚥下が止まったことに気付いた僕は、そっと顔を上げた。
体内は狭く、ぴったりと肉壁が僕を包み込んでいるため、少し頭を動かせる以外は全く体がを動かすスペースはなく、僕はただじっとしていることしかできなかった。

体内はつやつやとした粘液で濡れていて、身体に密着した胃壁は餌食となった犠牲者の命を幾度となく奪っているように感じられないぐらいに柔らかかった。

周りも暗くて殆ど何も見えず、次第にどれだけの時間体内にいたのかも分からなくなっていった。唯一分かるのは奴の心臓のトクン…トクン…という音と、肉壁が体に密着している事、そして僕の体中にまとわりつく体液の気持ち悪い感触ぐらいだった。このままでは僕は消化されて死んでしまい、奴の血肉となってしまう。次第に恐怖心に駆られ始めていた

「嫌だ!こんなところで死にたくない!」
そう思うが早いか僕は必死で肉壁に攻撃し、抵抗した。
しかし、奴の体は僕の抵抗を嘲笑うかのようにびくともしなかった。だんだんと僕の体力は限界に近づき始め、その表れとしてなのか疲れは眠気となって現れ始め、少しうとうととし始めていた。

「寝ちゃ駄目だ……今寝てしまうと、次は二度と目を覚ますことはなくなっちゃう……!」

しかし、どんなものにも敵わないぐらい柔らかく、じんわりとしたぬくもりをした肉壁と、心臓の優しい鼓動は弱りきっている僕に本能的な安心感を与え、始めはぼーっとする程度の眠気をだんだんと意識が飛ぶぐらいの眠気へと変えていった。

「もう……どうなってもいいや……おやすみなさい……」
そして、僕は生きたい、こんなところで死にたくない、という理性を捨てた。もうこのまま奴の栄養となってしまっても良い。

いつも天敵から身を守るようにして生きてきた僕にとって、こんなに安心して眠れるのは最初で最後なのだから。
そう思い始めた僕は、もう気持ちすらも食べ物になってしまっていた。

そんなことを考えているうちに、僕は体を温かく包む肉壁に体を委ねてぐっすりと眠ってしまった。
15/04/03 04:26更新 / みぞれ
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■作者メッセージ
\すっごく更新遅いよ!/
という訳で続き全裸待機してた方申し訳ございませんm(*_ _)mこれが2つ目の分岐ルートの体内で眠ってしまうシチュですうおあぁぁ!
...はい、夜中のテンションを利用して書いたのでテンション高めです(

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