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小さな村の小さな少年の物語 - 招かれざる客と運命の出会い
翌日、フィーの兄、ライズはーいつものように仕事を終えて家へ帰ろうと歩いていると、何やら村の人が不安そうに話していた。

「おい、森の方になぜか帝国の王が兵士ゾロゾロ連れて森に入って行ったらしいぞ。」

帝国は、この村から遠く離れたところにある大きな大国で、長い間王によるひどい独裁政治が行われている軍事が第一の国で、そこの王は根っからのわがままで手のつけようがないほどなんだとか。何人かそこから逃亡してきた人もこの村で暮らしている。

「帝国ぅ〜?何でまたそんな遠くからこんなとこさ来るんだ。しかも王なんかついて来ちゃって。」

「いや、それだけじゃねぇ。村の森の方に見回りに行った奴がそいつらに会った途端襲われて怪我しながら逃げてきたんだとよ。」

「そりゃあひでぇな。そうまでするってことはただの旅行じゃあねえな。一応門閉めてもらっとくか・・・っとそろそろ時間だ。帰るか。」

「おう。」ともう一人が返事をして二人は帰って行った。
会話を聞いたライズに不安が次々と浮かぶ。この時間はフィーがいつものように森に入っている時間だ。しかもフィーはこのことを知らない。もし帝国の奴らに見つかったなら今の話からして・・・

『『『フィーが危ない!!!』』』

ライズは森に向かって走り出した。フィーはまだ森に入ってそこまで時間がたっていない。まだ、間に合う。そう心の中で呟きながらライズは全速力で森へと向かった。





その頃フィーはと言うと…

「あれぇ〜?今日はみんな出てこないなぁ〜とっても静かだしどうしたんだろう・・・。」

いつもなら森へ入ると動物達の声がたえまなく聞こえているはずだか、今日は何故か声が全く聞こえない。フィーは何か胸騒ぎがして、森の奥へと向かっていった。

すると、

「よし!ここでいくつかの小隊を作り、ターゲットを見つける!今から言う通りに別れろ!」

フィーは声にビックリしながらあわてて草影に身を隠し、様子を伺う。そこには何やら物騒な格好をした、兵士達が何人もいた。

「それではこれより王よりの任務を決行する!皆のもの!これは極秘任務だ!邪魔するもの、及び見知らぬものは全て切り捨てよ!そして王がご所望のものを必ずや見つけ、王に差し出せ!また、今回の任務でここまでに食料がつきそうだ。しかも、任務は長期間の時間がかかる上に我らが王も同行している。そこで、近くの村から武器や食料を力ずくでも絞りとれ!一つでも失態をおかすな、さもなくば貴様らの首、無いものと思え!」

「「「「「「ハッ!!!」」」」」

4、5隊の小隊に別れた兵士達が一番偉そうな人に向かって敬礼をして次々と森のさらに奥へと進んでいった。こちらの方にも数人向かってくる。フィーはそれを見て恐怖を抱き、村のみんなに知らせようと立ち上がった途端少し草むらが揺れ、音がたってしまった。それに気づいた兵士が、「誰だ!」「あっちだ!追え!」と叫びながらこちらへ迫ってきた。

フィーは急いで走り出した。後ろからは自分を殺そうとしている兵士達がどんどん迫ってくる。

「ハァ、ハァ…」

「逃がすんじゃないぞ!恐らく先程の話を聞かれている!」

後ろを振り替えると、恐ろしい兵士達がもうすぐそこまで迫っていた。そしてすぐ前を振り向こうとした途端一瞬足に何も地面を感じなくなったと思った時にはもうすでにフィーは崖から落ちている最中だった。

兵士達がその様子を見て、崖の淵に立ってその下を覗くと底が見えない。

「この高さなら大丈夫だ。死んでいるに違いない。しかも子供だ、例え生きていたとしてもそうは長くないだろう。」

そう確信すると、兵士達は任務を再開しに森を進んでいった。






「う、ううん・・・こ、ここは・・・?」
フィーは草が柔らかい山になっているところに落ちて、それがクッションになってくれたせいか奇跡的に助かっていた。
フィーは落ちた崖の先は何故か少し開けた場所で、ドームのような形の明るいところだった。

「ここどこだろう・・・っ!!!」

そんな空間を不思議そうに見回してから、立ち上がろうとした途端、自分の右足に激痛が走った。さすがに無傷ではなかったようで、足が全然言うことを聞いてくれなくなっていた。その強烈な痛みに涙目になりながら、必死に出られそうな場所を探すが、崖は深く、この足では上ることなど到底叶わない。

「どうしよう・・・これじゃあどうしようもないよ。しかもここ僕でも来たことないや。だけど何だかすっごく落ち着く・・・あれ?」

フィーがまた不思議なことに首をかしげていると、少し奥の方にあるちょっとしたもうひとつの空間を見つけた。しかし、それだけではなかった。

「なにか・・・いる・・・。大きい・・・見たことないあんなの。」

その空間には何か白っぽい色の大きな生き物がジッとこちらを凝視している。するとその生き物はゆっくりと立ち上がるやフィーの方に歩いて来た。

「これってもしかして・・・」

こっちにその生き物が向かって来ているが逃げることができないので、その場にじっとしていたがあちらは少しずつ近づいてくる。こちらに近づいて来ている時には、もうその生き物の正体ははっきりとわかった。

「ドラゴンだ・・・」

小さなフィーの前にその何倍もある巨大なドラゴンが気がつけばもう目と鼻の先まで来て、座ってフィーを穏やかな目で見下ろしていた。体はクリーム色の豊富な毛で覆われているが、背には立派な翼も生えている。見るからにドラゴンだ。

「キレイだなぁ〜・・・うわっ」

フィーが見とれていると急にドラゴンが頭を近づけてきてフィーの体の回りで不思議そうに匂いをかいだ。フィーがビクビクしながら固まっていると、、その鼻の先が痛めている足に軽く当たって再び足に激痛が走る。フィーは思わず「いっっっってぇ〜!」と大声を上げてしまった。その声にドラゴンは少し驚いたようで、ビクッとして動きが止まった。

「〜〜〜〜っっっ!!!!(T^T)」

ドラゴンは足を押さえながら必死に痛みに耐えているフィーを見つめていると、

ペロッ

「うひゃあ!」

突然顔をドラゴンに大きな舌でなめられて驚きはしたが、同時に恐怖心が消えた。
なんとドラゴンが足の怪我を心配するようにフィーの足を舐めている。

「え、えへへ・・・ありがとう。心配してくれて。」

そういいながら優しく撫でてやると気持ち良さそうに手に顔をすり付けてくる。ドラゴンの体は柔らかく、優しい温もりがあった。

ごめんなさいなんか変な区切れかたしてるような気がします。(オイ
次回愛捕予定です。お楽しみに♪




イツニナルカワカラナイケド・・・・(←オイ[14/02/25 21:56 カイル]
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