連載小説
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感じたことのない苦しみ
グチュ、グチュ…

もがく度に胃袋中に響き渡る胃液の音はビスキュイに不快感を与えていた。
胃袋の蒸し暑さも増してゆき、まるでサウナのようで、犬であるビスキュイにとっては想像を絶する程に辛い空間だった。

外からはぎゅるる…ぐちゅるる…と消化の音が小さく聞こえていた。その音にルポはものすごく満足感を覚えていた。

「もう何時間こんな目に遭っているのかな…ご主人…心配してるだろうな…」
本当は、そんなに時間もたっていなかった。だが、空気も薄く、強酸に濡れた胃壁からの強力な蠕動運動で揉まれ続け、心身共に弱りきっているビスキュイにとっては何時間も経っていたように感じた。
ケーク,スパニエルは大きさの割に強い犬種だったが、流石に捕食者の体内という過酷な環境には勝つことができなかった。
初めはヒリヒリとした痛みが体を包み込んでいたが、気づけばどんどんと焼けるような痛みに変わっていき

「キャウウッ!!!」
っとビスキュイは甲高く情けない悲鳴を上げ、ただ死にたくない、という気持ちだけが最後の力となり、抵抗をしていた。

「や…だ…ここから出して…」
だが、その声と共に抵抗はどんどんと弱まっていった。

「ご主…人、助け…て…」
とうとう、ビスキュイは意識を失ってしまったのであった。

「やっと意識をなくしたか、しばらくするとかなり消化されちゃうんだろうな…♪だが、それが終わってやっと儀式がおわるのだ」
ルポの嬉しそうな声、いや、ビスキュイにとってはただの悪魔の声が、森の中で響きわたっていた。
14/03/15 23:01更新 / みぞれ
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■作者メッセージ
ちょっと残酷過ぎたかもしれないなと反省するうさ公爵殿の図(?)
という訳でビスキュイちゃんを消化してみました。ルポ様マジ鬼畜!って叫んでみたいです(。´ω`。)

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