読切小説
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食物連鎖を覆せ!
この世界は『食う者』と『食われる者』の二種類の生き物に別れる。
これは食われる者側がいかにして食う者に勝ったかの話しだ。















ある時━━━━
「お!モモンの実見っけ!」
一匹の小さなコラッタが道端に落ちていた木の実にかじりついた。
「うわっ!甘くてうめえ!」
コラッタは背後から何かが近づいてくるのに気づかない。いや、気づいたとしてももう遅い。
「あん?誰だよ?」
がさがさ、と揺れる草むらに反応し戦闘態勢をとる。
が、しかし敵はグラエナ率いるポチエナ軍団だった。モモンに夢中になりすぎて気がつかなかった。
コラッタは自分の愚かさを呪った。
「か、かかってこいや!」
下手に挑発して、コラッタは八つ裂きにされポチエナ達に食われてしまった。




また別の時━━━━
「はっ、はっ、捕まってたまるか!」
このコラッタは只今友達と原っぱで鬼ごっこの真っ最中。鬼である友達に追いかけられ捕食者の事など頭から吹っ飛んでいた。
「待て〜!!」
「へへ〜んだ!こっちまでおいで〜!」
逃げるコラッタは後ろを向き鬼の位置を確認したため前から迫る本当の鬼に気づかず捕まってしまった。
相手はピジョット。
大空を舞う冷酷な捕食者である。
「馬鹿な奴だ…親に外に出たら気を付けろと教わらなかったのか?」
「う、五月蝿い!放せ!」
ピジョットの足に掴まれているコラッタはもがいて逃げようと頑張るがどうしょうもない。
「ま、私にとっては好都合、なんだがな」
ピジョットはコラッタを宙に放り投げ電光石火の速度で口に入れた。






そしてまた別の時━━
「うう…迷子になっちゃった…」
人間に換算すると4歳。幼稚園児程の年齢のコラッタが森の中で群れとはぐれ迷子になってしまった。
「ん…?…あ!雨だ!」
急に雨が振り出しコラッタは雨宿りできる場所を探し始めた。
「あ!あった!」
そこにはコラッタが5匹同時に入れるであろう洞穴があった。
「よし、ここにいよう」
彼は穴の中に入ってちょこんと座った。
と、その時!入り口ががしゃんと閉じた。
「ふふ、馬鹿な子ねー」
そう、これはジャローダの口の中だったのだ。哀れなコラッタは食道を通り胃に収まってしまった。









―コラッタの会議―
ところ変わってコラッタ族の会議。
「むう…今週の食われたものは12匹」
コラッタ長老が唸る。
「誰か我々が食われないようになる良い案ないか?」
「あ、僕らって肉食ですよね?」
若いコラッタが聞く。
「む、まあそうじゃが…肉など随分長い事食ってないからのう」
「僕に良い案があります。大変危険ですがやる価値はあると思います」
「言ってみろ」
「まずは誰か一匹が囮になります。すると捕食者が来てそいつを食おうとします。ここからが本番です。たしか貯蔵庫にナゾノクサから貰った《痺れ粉》ありますよね?」
「たっぷりあるぞ」
「それを囮に持たせ食われる瞬間相手に振りかけます。そしたら隠れていた我々がこの歯で捕食者の肉を咬み千切るのです!」
「おお!それはいいのう!」
「ですがこれにはこの中で一番反射神経がいい者でなくてはなりません。ですので僕は中々の方だと思います。なので最初は僕が行きます!」
「やめろ!失敗したら死んでしまうぞ!?」
「もし僕が死んだら新しい作戦を練ってください。では行きましょう!」







―対象:グラエナ―
「いました」
「お主、いきなりあんな奴に挑むのか!?」
「最初が肝心ですから。では、行ってきます!」
その若きコラッタの見据える先にはグラエナがいた。そいつは運よく一匹でいた。
「おい!そこの間抜け!」
「ああん!?」
「食えるもんなら食ってみろ!バーカ!」
「お望み通り食ってやろう!」
(今だ!)
痺れ粉をグラエナの顔にぶちまけるとドサリと倒れた。
「やった!よし、皆!細かく千切って村に持って帰ろう!今夜は宴だ!」




こうして、コラッタ一族は頭を使って生き抜く術を編み出したのだった。
16/08/22 03:17更新 / だんご3
■作者メッセージ
読み切り二作目です。文字数制限がキツいなあ…
ガラケーだから約2000文字しか書けない。
でもまあ!楽しんでくれればそれでいいです!
では、また会いましょう!

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