連載小説
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招かねざる客
次の日から学校は臨時休校となった。

だが、僕たちは弦がピンと張り詰めているかのように緊張していた。
「コウタ、こちらからは以上は確認出来ない。」
ケイレブにはあえて嘘の記憶は刷り込まなかった。

「1人で来ると思う?」
「僕が知る限りでは、町の防犯カメラには白いランボルギーニ以外不思議なものは映って無かった。1人で来る可能性が高いね。」
銃撃戦にならずにことを運びたいと誰もが願っていた。
そのとき、一本の電話がかかってきた。
クリスがそれに出た。
「もしもし…」
「こちらはシティーセンター、ターゲットはそちらへ向かっています。」
「ご報告ありがとうございます。」
彼は溜息をついて受話器を置いた。
「奴はこっちに向かってる」


ラルフローレンのシャツの下に着けているホルスターに灰色のm1911ピストルを入れ、何も武器を持っていないように見せる必要がある。
クリスも日本刀をソファの下に隠した。

家の門の前には例のランボルギーニが止まっていた。
「どうぞ中へ…」
ランボルギーニはゆっくりとロータリーに入った。彼女はまだ、“僕たち”がここにいるということを知らない。
玄関の扉を開けて、僕は彼女を迎え入れる。
「本日はお忙しい中お越し下さいまして、感謝より他なりません。」
「あら、こちらこそありがとう。私より若いのにしっかりしてるわね。」
「いえ、とてもそうではありません。ここはお寒いでしょう、どうぞ応接室へ。」
彼女を応接室へ連れていき、向かい合うように座った。
彼女はそのテイラースウィフトのような美しい顔を僕の顔へ向けて、足を組んだ。
僕には全て分かっていた。
美しい顔は本当の自分を隠すためのお面のようなもの、そして誰もが魅了されてしまうようなサファイアブルーの瞳はどんな銃弾よりも強力で恐ろしいものだってことを…

「少々お待ちください。紅茶を入れて差し上げます。」
僕が立ち上がろうとしたときにリアーナが持ってきてくれた。
テーブルに紅茶を置くと僕にウィンクして去っていった。
「可愛いお嬢さんね。」
「僕のルームメイトの1人です。彼女は僕の幼馴染で、共にここに移ったのです。」
「あなた、イギリスからいらっしゃったの?」
目の前のクソ医者は僕の訛りを真似て聞き返した。
「ええ。しばしば、故郷が恋しくなります。」
「それもそのはずよ。でも何故アメリカに?と言っても私もアメリカ人じゃないんだけどね。」
「失礼ながらお聞きしますが、ご出身はどちらから?」
「カナダのオタワです。」
「それは、長旅であったことでしょう。」
「いいえ、長旅のドライブは楽しいものですわ。」
僕はうっすらと微笑んだ。
「では、本題に入りましょう。何故僕の屋敷においでになったのです?」
「会いたい人がいて…その人がこのお屋敷の前の持ち主だったの。前の方と会ったことはありまして?」
「いえ、ございません。」
「あら、そう…変なこと聞いてごめんなさいね。」
「こちらこそ、お役に立てず申し訳ございません。」
両方落ち着こうとしていた。
ガシャン
彼女のティーカップが落ちて割れてしまった。
「も、申し訳ありません!」
「だ、大丈夫です。今片付けます。お怪我は?」
「ございません。」
プレートに破片を集めようとした。
「痛っ…」
人差し指に尖った破片が刺さってしまった
「大丈夫よ。手を見せて。」
破片を取り除き、出血している部分を舐めた。
17/10/07 17:46更新 / Haru & José(Pepe) & Javier
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