連載小説
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儀式。それは丸呑み
沈黙が、しばらく続いた後、やっとフェンリルが口を開いた。

「ケーク,スパニエルよ、これからお前は私の娘だ。話が理解できないだろうから、後でもう少し詳しく話してやろう」

それは、思いがけない言葉であった。自分が、こんなフェンリルの娘になる…どうすればいいのか全くわからなかった。
それなのに、フェンリルは話を進めていった。

「まずは自己紹介をしよう。我の名はルポと言う。フェンリルというか、悪魔の使い魔といった方があっているかもしれない。ケーク,スパニエルよ、お前の名前はなんというのだ?」
と自己紹介を始めたのだ。こんな奴も、以外に礼儀は知ってるじゃないか。
そう思いながら、ビスキュイは

「私は…ビスキュイといいます。ケーク,スパニエルで、まだ1歳です」
と名前と年齢を教えました。
何がなんだかよく分からない状態だったが、とにかくこのフェンリルがルポといい、フェンリルでもあり、悪魔の使い魔でもあるという事はわかったのだった。だが、ここからが悲劇だった。

「ビスキュイのことが少しわかったことだ。では今から、ビスキュイを我の娘にする儀式をはじめるぞ」
そう言うと、ルポのぬらぬらと生々しく艶めく舌がビスキュイを舐め回し始めたのだった。ルポの大きさはビスキュイの何倍もあったためか、数回舐め回しただけでビスキュイは、唾液が体から滴るぐらいまでに濡れてしまっていた

「ひゃああっ…や…め…」
突然の事に、ビスキュイは反応がなかなかできなかった。とにかく、これが儀式な訳が無い。ただ私を食べるための理屈だ。
そうビスキュイは思った。

「ふふっ…♪やっぱり、若いケーク,スパニエルは美味しい。でも、もっと舐め回さなければいけないな…ケーク,スパニエルは、長毛犬だからな」
そう言うと、ルポは

ぐぱぁ…

っと口をあけた。口の中では粘っこい唾液が糸を引き巨大な舌がつやつやと光り、その奥には獲物を待ち構える喉が不気味に蠢いていた。

ばくん

口が閉ざされた。まだ後ろの方だけ明るかった口内が目が慣れるまでとても暗く、恐ろしいものだった。
これから、この奥へと呑み込まれてしまう。
そう考えるとビスキュイは怖くて仕方なかった。

クチャ…クチャ…

その恐怖を解く暇もなく、舌が動き出した。舌は、ビスキュイのありとあらゆるところを舐め回し、舐め回しが少しおさまった時にはビスキュイはへとへとに弱ってしまっていたのであった。

「ビスキュイも、この儀式を早く終わらせたいだろ?だから少しの間、我慢するんだ…♪」

ビスキュイは全身付着した唾液が滴るぐらいにまでにべっしょりと舐め回されてしまっていた。

「これだけ舐め回せば十分だ。さて、ここからが儀式の山場だぞ…♪」

そういうと、ビスキュイを喉の奥へと滑らせ始めた。

「食べられてしまうなんて…やだっ……!」

このままでは、確実に呑み込まれてしまう。

その恐怖から、ビスキュイは、必死で足を踏ん張った。だが、ビスキュイは体の軽い小型犬です。そして唾液は滑りやすくなっていて、ビスキュイには到底耐え切れるわけもなく、集中力が疲れによりなくなっていき…

「うわあああっ!」
とうとうビスキュイは足を滑らせ、喉の方へと落とされてしまった
14/03/15 23:00更新 / みぞれ
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■作者メッセージ
ここでやっとフェンリルの名前がわかりましたね。
そしてビスキュイちゃんが食べられちゃいました。
余談ですが、ビスキュイちゃんは食べてもらうためと、もうひとつの理由としてエロ枠として作った子です。でも今ではエロ枠なのかよくわかんない立ち位置になってますw

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