連載小説
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主人との別れ
「これでいいのだろ、フェンリル」


狩人はぽつりと呟くように、というよりとても寂しそうに言った

「お前は国中の村をこのケーク,スパニエル1匹だけで救った英雄だな。よろしい、もう帰って良いぞ」

「…じゃあな、ビスキュイ」
狩人はそう言い残し、村へと帰っていった。

その窪地には、ビスキュイとフェンリルの2匹だけが残っていた。
だが、フェンリルの精神支配で金縛りとほぼ同じような状態になっていて、首だけしか動かすことができないビスキュイはただただ悲しそうな顔をしながら主人が村へと帰って行く方向を見送る事しか出来なかった。

「そんなに寂しいのか?」

その悲しそうな顔に気づいたのだろう。あの美しいような恐ろしいような声が降ってきた。ふと我に返り上を見ると、青い目の光が今度はビスキュイをじっと見ていた。

「どうして……私を…?」
ビスキュイには謎過ぎることだった。どうして他にも別の猟犬はいたのに自分が選ばれたのかと気になり、ふと、そんなことを質問していた。
それは、人間でいうと17歳ぐらいのビスキュイにとっては、年若い少女が不審者に連れて行かれたのと同じようなものです。

この後、それ以上の恐怖が自分に降りかかるなんてビスキュイは全く思っても、いませんでしたから。

沈黙が、しばらく続いた後、やっとフェンリルが口を開いた。
14/03/15 23:00更新 / みぞれ
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■作者メッセージ
フェンリルは精神支配魔術が使える。
まずこの時点でフラグ回収が1つ終わりましたね。というかやっぱりどこか文章おかしいところがあるかもしれないですm(。− −。)m

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