読切小説
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我が家のペット
日本の某所に、平穏な生活を送る女性が一人。

その女性は、まだ結婚をしていないようで、犬を一匹飼っている。

少し大きめのラブラドールレトリバーで、おとなしい。

普段は日陰でのんびりしていて、時たま外を眺めている。

よく散歩に連れて行ってやるが、ほかの犬にはあまり興味を示さない。

少し老けたような顔立ちをしている。


ある夜のことだ。


「ふぁ…ねむ」


彼女はいつも通り入浴を済ませるとさっさとパジャマに着替える。

有名なキャラクターを模したもので、頭をすっぽりと覆えるフードがある。

フードをかぶり、さっさと寝ようとする。

ベッドにもぐりこみ、照明を枕もとの明かりだけにする。

うとうとして、眠りに落ちようとした時である。

何かが、足に触れた気がした。

気のせいか、と気にしないでいると、その感触はどんどんと広がるような…そんな感じがした。

しかも、口内のように湿っぽい。

でも、眠くて確認する気にもなれない。

すると、だんだんと範囲が拡大してきた。

足を全部その感覚にすっぽりと覆われ、さすがに不快だ。


「ん、んぅ…」


足をばたつかせて、その感触を追い払おうとする。

ヌチャ…

何か、ぬるぬるとしたものが足につく。

気持ち悪くてベッドから出ようとすると…。


「え…」


そこには、ペットのラブラドールが足を咥えこんでいる姿があった。

信じられない光景を見て狼狽する飼い主を、足を呑み込みながらじっと見つめる犬。

声も出せず、そのまま口内に収められていく。

唾液が体の滑りをよくして、呑み込みやすくしていく。

喉は少しづつ膨れ、異様な光景を作り出す。


ごく、ごく…。


足をすべて呑み込み切り、次は体に移行する。

足のほうはすでに体内に収まっているため、抵抗しても無意味である。


「や、やめてよ…」


足をじたばたさせると、少し膨らんだ犬のお腹がもごもごと蠢く。

そうこうしているうちに、体も徐々に引きずり込まれていく。

お腹やのどはどんどん膨らむ。

彼女はカーペットにしがみついてでも助かろうとする。

しかし、犬は容赦しない。

そのうち、視界が口内に移り、生温かい息が顔に吹き付ける。

唾液によって滑り落ちていき、そして…。


ごく、ごくんっ!


あっという間に、丸呑みにされてしまう。


犬のお腹はかなり膨れ上がり、中で暴れている飼い主の顔や手がよく見える。

犬は満足したのか、膨れたお腹を上に向けてぐっすりと眠りこんだ…。

16/05/21 13:43更新 / 猫缶
■作者メッセージ
pixivで書いたものを、こちらにも置いておきます。

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